日記?

 鬱は、すごい速さで突っ込んでくる壁で、横にどこまでも果てしなく広がってるみたいなバカでかいやつで、どこにも逃げ場はないから正面切って立ち向かうしかなくて、しっかり構えてインパクトの瞬間に合わせて思いっきりぶん殴ると、電気がビリビリ走って、その電撃が俺の死体を蘇らせて、ゆっくり立ち上がってくる、イメージ、イメージ、そんな感じの吐き気、たぶん壊れてく瞬間に内包してたエネルギーをちょっとずつ返してくれると信じて鬱とやりあう、ヒビを入れてドライバーねじこんで確実に破壊する、鬱の中に貯蔵された正か負か分からない衝動を、沈黙っていう益体無しの固形物を削って燃やして溶かしてなんかに変えていくんだって叫んでる!

雑感って言うけど雑じゃない感があるかよ

 あるかもしれない。

 

利己的でも利他的でもない変てこな行動をしていて、もしかして私は「損得勘定のテーブルに何も載せてない」んじゃないか、と思ってよくよく考えてみたら、実際そんな疑いがあって、こういうのよくないよな、誰かしらが得をするように振る舞おう、と強く思う。

ピアノ弾いた

千と千尋の神隠しの曲。

tmbox.net

 

フルコーラスは譜をめくるところでもたついてしまったので、暗譜するか、自動で譜をめくってくれる機械を買うか、譜めくり坊主を拐ってきた後にやる。

 

 

 自分で言うのもなんだけど最近は完全にがんばりすぎだったので色々とおかしくなっていて、6月に入院して、退院後からずっと全力を尽くし続けてきた反動が今になってやってきて、まだ肺は治ってないし咳と痰が止まらないままの絶不調の中をねずみ花火みたいにクルクル回り続けていたら、火薬が尽きる前に何かどうしようもない負の燃料に引火したらしく、回転と速度を維持したまま、悪い方向へと雪崩れ込んでいる。悪い方向。それはたとえば考え方だし、実際に表に出てくる言動もそうで、なにより一番悪いと思うのは、いや、なんだろう、考え方と言動がどうこう言ったあとで、それを差し引いて悪いものってなんだ?何も考えずに突っ走る勢いのまま適当なことをべらべら喋ったり書き連ねたりしていたのは、それはもうずっと前からのことで、最近に始まったわけじゃない。でも、そうであること、自分がどうしようもなく「しのげてない、その場しのぎ」だってことに自覚的になったことが、ひどくつらくて、もうそんなめちゃくちゃは辞めたいと切に思うのに、もう止まれなくなっているってことが、最大の悪なんだと、まるで今思いついたみたいに言うけど、今思いついたにしちゃ前から考えて反省してた問題点みたいじゃないか?深い思慮の持ち合わせがあるのかないのか(謙遜するなら完全に無い、謙遜として思慮が浅いですと宣言するのはどうなんだろう、またそれは不誠実だし謙遜とは違う何かである気はする)、そんな状態で何か物を考えて飛躍して肝心なところにタッチするために、めちゃくちゃな思いつきを導き出したり頭ぶん殴ったりして弾き出すんだけど、そうやって出てきた電撃が、少なくともそいつを生み出した混乱や疲労よりはマシで強力なのは確かで、今のところ私に使える最強の生産的思考、首吊らないで明日も生活を続けるためのギリギリのポジティブで、手放すわけにはいかないし、こいつだけは手放さない。

8/7の日記

 ダーツ個人練習。4ゲームくらい901をやって、3ゲーム目に1回だけクリア。このあいだ三連敗して悔しかったので特訓を重ねる。

 

 ロイホでミルキセーキグラニータを食べる。おいしかった。かき氷だけどお腹に優しい感じの味がする。

 

 airbagというバンドのライブを観に行った。新曲良かった。今レコーディング中で、9月頃にアルバムが出るそうなので楽しみ。8/18にはキーボードの親泊くんが誕生日かつairbagのライブもあるらしいよ。

 

 友人と池袋へ。ABCのスタッフランチ(要するに賄い飯)を食べる。簡単に説明すると皿に乗った親子丼だった。複雑に説明すると皿に乗った味の濃い親子丼だった。

 

 としまえんの映画館へ。進撃の巨人の映画を観る。最初から何も期待していないどころか悪評を沢山見聞きしてから臨んでいたので(別に悪評を見ようと思って見たわけじゃなく勝手に悪評が飛び込みまくってきたので、きっとこれは大物映画に違いないと思った)、想像以上に楽しかったし、かなり限界だった。

良かったところ。

・巨人の胃の中に落っこちたエレンが風呂あがりのオタクにしか見えない。

・幼馴染の目の前でリンゴをかじりあい間接キスを見せつけるNTR

NTRを見てショックを受け、吼える主人公

・ショックを受けている主人公を狙うバツイチ

・子持ちはイヤ?→直後に子持ちが食われる。ししゃも

・なんか怪力な子が居て立体機動装置とか使わずに素手で巨人を投げ飛ばす。

・なんか怪力な子が斧で巨人の足の腱を斬りまくる。

進撃の巨人として観たら完全にダメ

・原作の漫画が面白かったことを再発見できる

・基本的にキャラのダメな部分がギャグとして食い気味で、キャラが確立した途端、すぐに退場する

・サメ映画っぽい

・みんな滑舌が悪くて、なんて言ってるのか聞き取れない

・なんかもう全体的に何かと比べた途端に苦笑が出てくる

・不発弾を蹴り飛ばして「俺もこいつと同じだ」と言うところはセリフはかっこいいのに喋り方とか演技とか経緯の全てがかっこわるくて、そのギャップが何かクセになる

・酷評されてる部分がそんなにその方向に突き抜けてるわけでもないのに微妙なバランスによって全て魅力に感じられる

・原作でNTRないのに実写化でNTRにするという強い意志

ピエール瀧が突如として事情通になる

・語ることがいっぱいあって良い

・映画館の中で色んな感情のせめぎあいに晒されて少し鍛えられた

・火薬を盗む→盗んだ火薬を積んだまま走るトラックに放火される→放火した人がヤケクソで火薬トラックで巨人に突っ込み自爆、の流れが、そこだけ別の映画みたいで「どこの異世界からその行動のモチベーションが?」みたいになって良かった。

 

総論。覚悟の上で観ると相当に楽しい。でも少し脳にきた

『輪』

 インジャージーを抜けたあたりでアウトジャージーのガッタガタの道路がタイヤを殺しにかかってくる。俺の車は何度も同じ道を走らされることに辟易していて、スペアのタイヤなんてもう使い切っていて、今履いてるやつより少しマシだけど中古で売ったら値が付かないほどのズタボロが後ろんところにヘバりついている。とりあえず車を停めてタイヤを履き替えようとして、そこにクソガキどものバイクが次々と突っ込み、俺のシボレーは爆発、なぜか俺は生き残り、8人で仲良くツーリングしてたクソどもの5人が死んで、残りの3人が急いで停車してオロオロし、俺を見つけて半狂乱のまま殴りかかってくる。あんまりなファックを前にして俺は完全に気をやられ、ありもしない秘匿回線で助けを求める。そして、どういうわけか繋がっちまう。
「もしもし、ネイク?これなに?テレパス?」
俺は、俺がテレパシーなんて使えるってことを初めて知ったもんだから返事の仕方が分からなくて、声を出さずに頷く。頷くついでに身を低く屈めて三人組の一人にタックルし押し倒す。頭を引っ掴んで地面に叩きつける。
「へー、面白いね。テレパスなんて初めて。あんた今どこで何してんの?あんたからは喋れないの?」
頷いたことが伝わったらしく、ノーラが質問を重ねてくる。とにかく喋ってみる。電話と同じでいいはずだ。
「ジャージーから帰る途中なんだ。ちょっと待っててくれ、取り込み中で」
一人をノシた後、そいつの上に乗っかったままだった俺の後頭部に蹴りが入り、めちゃくちゃな光が世界を支配する。どこまでも真っ白、その中に頭が割れそうな痛みだけが浮かんでいて、俺はそいつを支えにして光から脱出、真横に飛んで転がる。クソガキふたりに向き直り、さっきと同じ要領で身を低くして飛びかかる。引き倒す。殴りつける。ノックアウトまで行かないうちに、残りの一人がまた俺を蹴り飛ばす。倒れてすぐ起き上がろうとするが、蹴りをモロに食らった左上腕が痺れていて動かず、まごついてるうちに馬乗りにされる。頭やら胸をボコボコに殴られて、俺は右腕で必死に庇おうとして、途中で地響きに気付いて抵抗を止める。
ふと横を見ると大型バスが路上のゴミをペシャンコに片付けようと突っ込んできていて、俺は悲鳴を上げて目を瞑る。
とんでもない勢いで影が俺の上に差しては通りすぎて、目を開けるとクソガキは轢き潰されて死んでいる。バスは既に遠くまで走り去っていて、タイヤ痕は血まみれで、地獄はより一層、地獄らしくなっていた。

 

 ジャージー。インジャージー。アウトジャージー。ジャージーを中心にしたドーナツか射的の的みたいに、ここらへんは、おかしなことになっている。何があったか知らないが、"なにか"があったときに、俺はジャージーまで友人のウェリンを訪ねに来ていて、そして帰ろうとして車を走らせている途中でジャージーから出られなくなった。中心から外に向かうたび、距離が離れるほどに風景は荒廃し街は消え失せ、そして、インジャージー、アウトジャージー、と呼ばれる最悪のベルトを抜けていくと、そこはもう俺の知ってるジャージーなんかじゃない。インジャージーのあたりならガソリンスタンドの店員はせいぜいウロコが生えてて顔色が悪いぐらいだが、アウトジャージーまで来たらもう本当にアウトだ。道端で倒れてるやつが何の生き物なのか、全く見当も付かない。更に外に向かっていくと……どういうわけか、ジャージーの中心へ戻ってきている。アウトジャージーを何kmか飛ばして、"見えない壁"を突っ切ると、さっきまでの訳の分からない世界は消えていて、平和なジャージーが俺を迎える。みんなが同じ状態にあって、今ジャージーに居るやつらはずっとここを出られずに居る。殆どの住民は出ることを諦めていて、俺みたいなヨソ者たちだけが必死で何度もアウトジャージーを走り抜け、そしてまた戻ってくる。なんの意味もない繰り返し。完全に外の世界から孤立して、残りの物資をやりくりしなくちゃいけなくなった今のジャージーで、俺らみたいに貴重なガソリンをバンバン使っていく穀潰しは、爪弾きものでしかないから、良い顔はされないし、下手すりゃ自警団に捕まって強制労働をさせられるか、畑の土にされていく。
ついでに言うと、インジャージーのインはinじゃなくてINNだ。この街から出ることを願うやつらにとって、安息の地はインジャージーにしかない。正常な街と異常な世界の狭間。窮屈な宿。

 

 バスが走っていくのをボーッと見送っている俺に、ノーラからのテレパスが響く。
「生きてるー?情けない悲鳴だったね」
「だろうな」
車が失くなった状態でアウトジャージーに取り残される、という最低な状況で、のんきなノーラのおしゃべりをラジオ代わりにしながら、俺は歩いて引き返していく。
俺からも近況やら窮状を説明するが、あんまり飲み込めていないみたいで、ネイク、あんた飲み過ぎよ、それとも心をやっちゃった?と取り合ってもらえない。
「既にテレパシーが繋がってるだろ」
反論する。
「こんなものが聞こえてる時点でお前も相当やられてる」
そうね、とノーラが笑う。
「どっかの誰かがずっと連絡よこさないからね」
だから、それは本当にジャージーから出られなくて、と説明を繰り返す。
「電話も何も繋がらないんだ」
「でも、テレパス繋がってるじゃない」
テレパスだからだろ」
「そういうもんなの?」
 知らん。知ったことか。
そうこうするうちにインジャージーまで辿り着いて、根城にしている廃墟、元はダイナーの厨房だった部分――ホールには真っ黄色の肉塊が詰まっているので入れない――へと腰を落ち着ける。厨房横のトイレに入り、煤けた鏡で後頭部や腕の傷を確認するが、どこにも怪我はしていなくて、これだからアウトは嫌なんだ、とボヤく。きっとあのクソガキどもだって、潰れたまま這い回っているに違いない。這いながらインまで来たときに、あいつらが俺のことを覚えていたら、これからは敵が増えることになる。なんとかウェリンの助けを借りてあいつらをジャージーで始末し、肥料にするほかない。密告と流れ者の始末には報酬が出るから、ウェリンは協力してくれる。
「とにかくだ、そっちでは、外ではジャージーのことをどう報道してる?」
「えー?特に何も無いよ、だからネイクあんた妄想がひどいんだって」
俺は愕然としつつ、いよいよここはジャージーですらない、ノーラの居る、かつて俺も居た世界から遠い、とんでもない場所なんだってことを理解する。
ジャージを出られないんじゃなくて、ここはそっちとは別の宇宙なんじゃないのか?
俺はどんどん心配になってきて、できるだけ何も考えずに車をぶっ飛ばしていた間に溜まっていた苦しさが突然胃の中で目を覚ましたみたいに、盛大にゲロをぶちまける。ゲロの中身は食べた覚えもない、へんてこな海藻と卵の殻、ギミーシェルターズチョコレート(ウェリンの子どもたちの好物で、ネイクおじさんあげる、と手渡されたが甘すぎて突っ返した)で、俺はそれを見て更にゲロる。
「あのさあ、吐くなら音声切ってよ」
ノーラが悪態づく。
「切り方わかる?さっきからあんたの声とか心とか全部聴こえてきてんの」
「すまんな、わからん」
段々と接続が良好になっているようで、むしろ話しかけないで済むやり方が分からなくて俺は焦る。
俺の心が全部聴こえてるだって?最悪だ。ゲロってるのを聴かれるよりも最悪だ。
「なんならさ、私がそっちに行ってみようか?」
ノーラが突拍子も無いことを言い出す。
「本当にあんたが言うような、オリジナルのトンデモジャージー、そんなのだと行けるか分かんないけどさ。きっとあんた神経が参っちゃって幻覚見てんだよ。病院まで連れてってやるからさ、居る場所だけ教えてくれたら迎えに行くって」
「やめろ」
絶対に来るな、戻れなくなるぞ、と必死で止める。
テレパスまで使えちゃってるのよ?完全にヤバいでしょ。放っとける状態じゃないんだから、あとね、もう大体の場所も受信しちゃったから、止めても無駄」
呻きながら、来るな、来るんじゃない、と俺はストレスでまたゲロを吐く。ノーラに怒られる。

 

 数日後にノーラは本当にジャージーまでやってきて、憔悴しきった俺の手を引いて、ノーラ御自慢のベントレーの助手席に放り込む。
「どうやって来たんだ」
「普通に来れたの。世界はちゃんと地続きよ」
安心して、とノーラは言う。ネイクの考えたクリーチャーも居ないわ、と。
「なんでオープンカーなんだ、やめろ、ルーフを出せ、カラスが来る」
ノーラはカーナビなんかを見ていて俺を無視する。
「隕石みたいな早さで突っ込んでくる、頼む、屋根が要る」
いきなり車は急発進して、俺は舌を噛みそうになる。
どんどん加速していって、車は瞬く間にアウトジャージーを走り終えそうだ。
俺が何度も肌で覚えている"壁"が近づいてくる。思わず身構える。
「ネイク、速さが足りてなかった、って気はしない?」
「え?」
「元の世界に帰ろう、ってときに、あの古いシボレーで何キロ出してたの」
覚えていない。80キロぐらいか?
「おっそ」
鼻で笑われる。ベントレーは更に加速する。
「料金所や検問を突っ切るぐらいの気持ちでいくの。地獄から抜け出すんでしょ?」
壁だ。壁が迫ってくる。アウトジャージーの果て。壁に突っ込んだ途端、いつもみたいにジャージーに戻されるイメージが湧いてきて、歯の根が合わなくなる。
メーターを見る。300キロオーバー。
「ウェリンと、あいつの家族も逃すべきなんじゃないか、戻ろう」
急に思い出して提案する。
「大丈夫よ。普通に連絡取れてるわ。変わりないって」
にべもなく断られ、俺の混乱は増していき、シートに押し付けられっぱなしの背中が痛み出す。
あまりにも速すぎて、距離の感覚が掴めなくなり、壁がどこらへんなのか、もう分からなくなってきた。
地獄の真ん中をノーラは上機嫌で突っ走る。
「車ダメにしたんでしょ?次はベントレー買いなさい」
俺には少し速すぎる。

8/1の日記

 朝からラノベをたくさん読んだ。今まであまり読んでこなかったので新鮮で面白い。

そのあと昼くらいは何をしていたのか思い出せない。たぶん勉強してたはずなんだけど、気が散ってずっと部屋の中をうろうろしたり、猫にごはんあげたり、借りてた映画を観たりしているうちに勉強がどっか行った。

夕方に川崎へ。N響のコンサートを聴く。

コンサート詳細|NHK交響楽団

TwitterのHさん(私じゃないです)がコンサートのことを話題に出してるのを見かけて、行きたい~~と声を掛けたらチケットを取ってくださったので同伴。

スターウォーズの曲の時にトランペットがすごく良かった。ミューザ川崎のホールの形状も面白くて、360°からステージを見下ろす形になっているので、今回の席はちょうど指揮者の顔が見える位置だったため「この角度からオケ観るの初めてだ」と新鮮で面白かった。今日は新鮮で面白いと何回も思う日でした。

コンサートの終了後は食事へ。初対面なのに思い出話ができる、というのがTwitterで長いこと相互フォローの人とオフしたときの面白いところで、実際に会ったのは今日なんだけど交友範囲だったり共通の話題だったりがローカルなところに多くて、「昔馴染みと初めて会った」みたいな謎の感覚が芽生える。

取らぬ狸の皮算用ってひとりでやるよりふたりでやるほうが面白いな!?と思いながら帰宅。川崎から自宅まで帰る途中で電車が中々来なくて、本数が少ない路線と時間帯の心細さに負けてB'zを聴きまくった。いやなんか普段は全然聴かないんだけど駅のホームで電車待ってて全然電車が来ないときに「いまiPodの中に入ってて支えになるのなんだろう?→B'z」と思って聴き始めた。鞄に入ってたトム・ジョーンズも読みまくった。薬を飲まない代わりに本と音楽で神経をどうにかしてんだなってことを痛感する。依存症なんだと思う。外出時に文庫本とiPodが無かったら外界を自分の中から閉め出してしまうことができなくなって不安で仕方ない。手持ち無沙汰に耐えられなくなったのはいつからだろう。iPodの手術受けたい、じゃないけど本当にそんな感じで、こちらには用事の無い、通り過ぎて行くだけの風景から刺激をできるだけ受けたくないって強迫観念に支配されている。

 

 なんかすぐ不安の話になるのを辞めたいなって思う。不安の数を減らすのか、不安から目を逸らすのか、なんらかを講じて上手くやっていきたい。でも前述した外界からの刺激よりは内部から訪れる自分の不安のほうが、自分でも好きなんじゃないかなって気はしてるんだ。私は自分が色んな事に対して色んな不安を抱いていることに悪い気はしない。不安はひとつの刺激から幾つも派生して生まれてきて、きりがなくて、手に余るけど、手に余るほどかわいいというか、不安には不安の面白さがある。安心なんか全然求めていないのかも。

あんまり怖い危険や不安や、強すぎる心配は困るけど、ちょっとした不安ならむしろあったほうが緩衝材になるというか、何かと色んなことに気をかけて気を病んじゃうくらいの感覚が自分の性には合っている。

たとえば東京中の排水溝の蓋をひとつなぎにして盗んできてあげる

 髪を切ったりケーキを食べたり鮎正宗を飲んだりした。

どうも上手くいかないんだ、なんもかんも上手くいかない。本当は上手くいかないことなんて精々両手の指で数えきれる程度なのに、全てがダメになったみたいに感じてしまう。でも両手の指の数が私にとって世界の全てなんだとしたら、やっぱり全てがダメなんじゃないかな。