靴下とビール

 父は洗濯物を畳むのが好きだ。休みが取れて家に居るときは、ゆっくりすればいいのに率先して洗濯物を干したり畳んだりしている。畳んでくれるのは良いんだけど、私の靴下と弟の靴下の区別が付いていないので、だいたい間違えて二人の洗濯カゴを取り違えて入れたり、わざわざタンスにまで仕舞ってくれたりする。

で、問題なのが、私は「これ弟の靴下だ」と気付いて弟に返しに行くのだけれど、弟は私の靴下だろうが気にせずに履いてしまうので、日が経つごとにどんどん私の靴下が減っていく。あのお気に入りの靴下は一体どこに消えたんだろう……と思っているとだいたい弟が履いている。少しずつ回収して、父と弟に「これ私の靴下だから。覚えて」「覚えた!」「わかった」と教えているんだけど、一向に覚えてなくて、相変わらず靴下不足に悩まされる。

「代わりにこれ着ていいよ」と弟のお下がりの高そうなコートを貰ったりしているので、3足700円の靴下が勝手に履かれていても問題ないんだけど、コートは靴下にはならないので、このままだと石田純一みたいに裸足で生活せざるを得なくなる。裸足で高いコート着てたらますます石田純一だ。いやだ。いやすぎるので、この歳になって靴下に名前を書き始めた。まさか靴下に再び名前を書かなくてはいけない時が来るなんて思いもしなかったぜ。幼稚園以来かな。

 

ビールが飲めるようになった。周囲にビールに詳しい人が居るおかげで、彼らにおいしいビールを教えられて、色んな種類のビールをちょっとずつ飲まされるうちに苦味もアルコールもある程度いけるようになった。相変わらず飲める量が少ないので、一度に280mlぐらいじゃないと血管がドクドク鳴るんだけど、飲めない分は相手に飲んでもらうことでなんとかなっている。350ml缶でも一人で飲みきれないから、一人で居るときに「ビール飲みたいな」と思っても我慢している。半分こする相手がいないとビールが飲めない。でも「これおいしいね」と言い合うほうが好きなので、仮に飲みきれても一人では飲まないかな、とは思う。

BrewdogのPunk IPA、伊勢角屋麦酒のペールエール、StoneのRuination IPAが好きで、主にIPAを中心に、おいしいのないかな、味が濃いの無いかな、グラスに注いだときの色がおいしそうなやつないかな、と探しまわる。ビアブログとか作ろうかな、と思って写真を撮りためた。でも書くなら飲んだ当日のうちに書こう、とも思うので撮りためたやつは使わない気がする。

ビール撮影のために太めのグラスと白木の板を三枚買って、白木の板を立方体の三面を外したみたいな三角コーナーに組み立てて(説明が下手であれなんだけど、板の辺を貼りあわせて床と壁二枚にしただけ)、そこにビールの瓶や缶と、注がれたグラスを置いて写真を撮る。物撮り難しい。勉強しよう。というか壁二枚で挟んでるから手前からの光源しかなくて暗くなってるんじゃないか?白木だからレフ板代わりになってるのか?それすら良くわかってない。カメラも何か良さそうなやつを買おう。お金がたくさん要る。靴下も買い足そう。